国民年金を簡単に分かりやすく解説!安くする方法と将来いくらもらえる?

 

この記事では、特に自分で国民年金を納付するフリーランスや自営業の方向けに、改めて国民年金制度とはどういうものなのか、納付額を安くする方法はあるか、将来もらえる金額はいくらかといったことを解説しています。

国民年金の基本から解説していくので、フリーランスの方以外も参考にしていただけるかと思います。

それでは、さっそく一緒に確認していきましょう!

 

 

国民年金の概要

国民年金とは?

国民年金とは、20歳以上60歳未満の日本に住む人に加入が義務づけられている日本の公的年金制度です。

公的年金制度は、働き手である現役世代が高齢者を支える仕組みなっており、私たちが納める保険料は、主に現在の高齢者の年金に充てられています。

 

2022年時点の国民年金保険料は、全員一律で月額16,590円です。この額を毎月納めていく必要があります。

 

経済的に支払いが困難な方は、保険料の免除や猶予の制度もあります。免除や猶予になった期間の保険料は、10年以内であれば追納することも可能です。

 

国民年金保険料を納めることで、以下の3つの給付を受ける権利が得られます。

 

老齢基礎年金

自分が高齢になったときに支給されるもので、保険料を納めた額によって将来の支給額が異なります。

障害基礎年金

病気やケガで仕事や生活が困難になった場合に受け取ることができます。高齢者だけでなく、現役世代も支給の対象です。

受給するには要件を満たす必要があります。詳細は、日本年金機構のホームページをご覧ください。

遺族基礎年金

国民年金や厚生年金に加入していた方が亡くなったとき、その方に生計を維持されていた遺族が受け取ることのできるものです。

受給対象については、日本年金機構のホームページをご覧ください。

 

会社員は国民年金+厚生年金?

国民年金公的年金制度であると述べましたが、公的年金にはそのほかに、会社員や公務員が加入する厚生年金があります。

 

公的年金制度は、いわゆる2階建ての構造と言われています。

1階部分が国民年金、2階部分が厚生年金で、会社員や公務員は、国民年金にプラスして厚生年金を支払っています。

 

また、加入者の分類は職業や現在の状況によって、以下の3つのタイプに分かれます。

第1号被保険者

国民年金のみを納付。フリーランスや自営業者、学生、無職の人などが該当。保険料は自分で納める。

第2号被保険者

国民年金+厚生年金を納付。会社員、公務員などが該当。保険料は会社と折半で、給与から天引きされる。

第3号被保険者

国民年金のみを納付。第2号被保険者の扶養者(配偶者)が該当。個人として保険料の負担はなし。

 

国民年金の納付について

支払い方法は何がある?

会社員は勤務先の企業が給料から自動で納付してくれるのに対し、フリーランスや自営業者は、国民年金保険料を自分で納める必要があります。

それでは、国民年金の支払い方法にはどのようなものがあるのでしょうか?

国民年金の納め方としては、以下の3つがあります。

 

①納付書で支払う

納付書を用いて、コンビニや郵便局、金融機関で現金で納める方法です。インターネットバンキングを利用すれば、自宅から納付することも可能です。

納付書は毎年4月上旬以降に届きます。

必要な手続きは特にありませんが、納め忘れには注意が必要です。

口座振替で支払う

毎月銀行口座から自動で引き落としする方法で、納め忘れを防げることがメリットです。

口座振替での納付は、金融機関か年金事務所に「申出書」の提出が必要となります。

③クレジットカードで支払う

クレジットカードで自動で納付する方法で、こちらも納め忘れを防げることがメリットです。

年金事務所に「申出書」の提出が必要となります。

 

納付額を安くする方法は?

ここからは、毎月の支払いを少しでも安くする方法をお伝えしていきたいと思います。

納付額を安くするには、以下の3つの方法があります。

 

口座振替の早割制度を利用する

1つ目は、口座振替納付のみの割引制度である「早割」を利用する方法です。こちらを利用することで、年間600円(月50円)安くすることができます。

本来、毎月の保険料は翌月末が納付期限となっており、通常であれば翌月末に銀行口座から保険料が引き落とされます。(4月分の保険料は5月末に引き落とされる)

早割を利用すると、当月分の保険料は当月末に引き落とされるようになります。納める額は変わらないので、口座振替納付をするのであれば、利用しない手はないです。

※早割の開始月のみ、先月の翌月末納付分と合わせ、2か月分の引き落としとなります。

早割を利用するには別途申し込みが必要です。詳細は、こちらのページをご覧ください。

 

②クレジットカード納付でポイントを付ける

支払い方法にクレジットカードを選択して、カードのポイントを付ける方法です。

クレジットカード納付自体に割引はありませんが、高還元率のカードを選べば、ポイント分が実質割引と言えます。

高還元率1.2%のリクルートカードを例にすると、毎月の保険料16,590円に対し、約199円分のポイントがつきます。年間で2,390円ほどのポイントが付くことになるので、ポイント分、お得にすることができます。

注意点として、クレジットカードによっては、税金や公共料金の支払いにはポイントがつかないものや還元率が通常より下がってしまうものもあるので、事前に確認するようにしましょう。

クレジットカード納付の申出書は、こちらからアクセスできます。

 

③まとめ払い(前納)を利用する

保険料の納め方には、毎月納付以外に、6か月分~2年分をまとめて納付する前納制度というものがあります。

こちらは口座振替、クレジットカード、現金から支払い方法が選べます。

納付期間は6か月分・1年分・2年分から選択でき、特に2年分まとめて納付すると約15,000円もの割引になります。

まとめて支払いできる方には、ぜひおすすめです。

 

前納+クレジットカードで支払いをすれば、さらにお得にすることができます。前納制度について、詳しくは以下の記事を参考にしてみてください。

 

freelancelife30.hatenablog.com

 

年金は将来いくらもらえる?

自分が将来どのくらいの年金をもらえるかは、「ねんきんネット」を利用して確認することができます。利用には最初に登録が必要です。

将来の年金額の試算のほか、今まで支払ってきた年金記録の確認等も行うことができるので、納め忘れや記録漏れがないかどうかの確認も行うことができます。

 

 

ちなみに、国民年金のみを20歳~60歳まで40年間支払った場合は、年額で77万7,800円受け取ることができます。(2022年現在の数字です)

ただ、この額は毎年改定されており、今後、減額の可能性もあります。

しかし、年金を支払うことで、いざというときに障害年金の給付があること、納付額は全額社会保険料の控除の対象になるというメリットもあるため、割引や安くする方法を実践して、少しでも支払額をお得にしていきましょう。

 

まとめ

今回は、国民年金についての基本から、支払額をお得にする方法などをお伝えしてきました。

フリーランスや自営業の方の暮らしの参考になれば幸いです。